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アカデミアの研究成果を患者様に届ける仕組みを構築~モルミル株式会社とVeneno Technologies株式会社、アカデミア創薬の産業化を目指す戦略的提携に合意~

2025 12/10
研究
2025-12-10 2025-12-10

 日本のアカデミアでは、病気の仕組みに迫る優れた研究が数多く生み出されています。しかし、その成果を実際の創薬へ繋げるためには、創薬標的の臨床的妥当性の判断、モダリティ選択、シーズ創出、さらに前臨床・臨床試験での検証まで、研究室の外にある多くの専門性が欠かせません。そのため、アカデミアの成果を医療現場へ届けるには、早い段階で、アカデミアと企業が連携する仕組みが求められます。

モルミル株式会社(本社:奈良県橿原市、代表取締役:森 英一朗、以下「モルミル」)とVeneno Technologies株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役:久野 孝稔、以下「Veneno」)は、アカデミアで生まれた研究成果を患者様へ橋渡しすることを目指し、「アカデミア創薬の産業化モデル」を共創する連携体制を構築しました。

 アカデミア創薬を推進するには、それぞれの段階で高度な専門性が必要です。なかでも下記の段階では、アカデミア単独では推進が難しい場合があります。

  • 標的の臨床的妥当性を早期に評価すること
  • 標的を創薬のスタートラインに乗せるためのモダリティ選択・シーズ創出
  • 実際に人で効き得るかを見極めるための薬理作用機序の確認
  • 臨床現場の知見を踏まえた前臨床・臨床試験の設計と実行

 モルミルは、医療機関や臨床医を含む、多くの専門性のネットワーク(TEAmir(*1))を活かした初期段階での標的選定、独自の分子動態評価技術(MAGmir(*2))、さらに前臨床・臨床試験の設計・マネジメントに強みを持ちます。

 一方、Venenoは独自の創薬プラットフォーム(Disulfide-Rich Peptide(以下、DRP(*3))創薬プラットフォーム)と、高速なシーズ創出技術を可能にするPERISS法(*4)を有しています。

 両社はこれらの強みを掛け合わせ、アカデミア創薬を加速する「創薬エンジン」を構築します。


【創薬エンジンとは】

以下のプロセスを、モルミルとVenenoが共同で推進します。

  1. 優良標的の選定
    TEAmirのネットワークを持つモルミルと、Venenoが共同で、臨床的観点を踏まえ、アカデミア研究成果から創薬標的と対象疾患を選定。その後の創薬プロセスの方針を整備します。
  1. DRPシーズ創出
    VenenoのPERRISS法を用い、標的に最適化された高性能DRPを設計・生成します。
  1. 前臨床試験・臨床試験の推進
    モルミルが、TEAmirのネットワークとMAGmirを核に、迅速かつ精度の高いin vitro・in vivo評価を実施。薬効・安全性評価を含む前臨床研究および臨床試験を体系的に進めることで、製薬企業や投資家へとつながる明確な出口戦略を描きます。

アカデミアで生まれた優れた研究成果を研究で終わらせず、患者様の助けとなる治療へ繋げること、それが私達が事業を通じて実現したいと抱いてきた想いです。
 今回の連携を通じ、研究者の情熱と企業の技術力を一つに束ねることで、新しい治療の可能性をより確かな形にし、必要とする方々に届けられる未来を目指してまいります。
 私達はこれからも、アカデミアの知が持つ力を信じ、その価値を社会に届けるために挑戦してまいります。

(*1) TEAmir
全国各地のアカデミア(13機関)から科学的専門知識を持つスペシャリストの先生方を、モルミルの科学顧問(現在、15名)に据えている。基礎研究から臨床試験までの創薬研究をシームレスに推進できるようチームを作っている。

(*2) MAGmir
核磁気共鳴法(NMR)を利用した、詳細な分子動態情報を取得する方法。
NMRは、Nuclear Magnetic Resonanceの略。磁場中に置いた物質の原子核が自転し、電磁波に応答する性質を利用して、分子の構造や性質、運動状態を調べる分析手法。溶液中における生体分子を原子分解能で観察することができる。

(*3) DRP
DRP(ジスルフィドリッチペプチド)は、高い標的選択性、優れた安定性、様々な標的分子に対する適用可能性を兼ね備えた新しいモダリティとして期待されており、抗体医薬や低分子医薬では対応が難しいターゲットに対しても有望なアプローチを提供する。

(*4) PERISS法
Venenoが独自に開発した進化分子工学ベースの創薬プラットフォームで、数十億〜数百億種類に及ぶDRPライブラリを体系的に構築し、標的となる膜タンパク質などに対して、高親和性かつ高選択性のDRPシーズを高速かつ網羅的に取得できる技術。

【会社概要】

《モルミル株式会社》 
所在地:奈良県橿原市
代表者:代表取締役 森 英一朗
事業内容:分子動態評価技術を用いた創薬研究開発、アカデミア創薬支援、前臨床・臨床試験ネットワークの構築、研究シーズの事業化支援
特徴:分子動態創薬開発、全国大学・研究機関との連携による創薬支援基盤
《Veneno Technologies株式会社》 

所在地:茨城県つくば市
代表者:代表取締役 久野 孝稔
事業内容:Disulfide-Rich Peptide(DRP)を基盤とした創薬プラットフォームの構築、技術ライセンス、共同研究
特徴技術:PERISS法、DRPデザイン・スクリーニング・製造の一貫体制

【本件に関するお問い合わせ先】

モルミル株式会社 
事業開発担当:山本政高
E-mail:contact@molmir.co.jp
Web:https://www.molmir.co.jp


Veneno Technologies株式会社
事業開発担当:松川泰久
E-mail:info@veneno.jp
Web:https://veneno.jp/ja/jphome/
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